くれない燃ゆ 唐人お吉

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  • 著者:佐藤 三武朗
  • 価格:本体1800円+税
  • 判型:四六判 236ページ
  • 発売日:2012年4月10日
  • ISBN:978-4-907727-35-2

安政東海南海大地震と大津波!動乱の幕末と安政の大獄!現代にオーバーラップする…国難を救った女―唐人お吉の霊魂が大いなる光の中に今、よみがえる。

条約締結後のお吉は幕末の動乱に捲き込まれ、祇園の芸妓となり、松浦武四郎の片腕となって開国に奔走、維新後は流浪の果て、下田に戻り、相変わらぬ悪罵と嘲笑と、貧困の中に反抗しつつ、明治24年3月25日、51歳で下田川(稲生沢川)の上流門栗ケ淵で豪雨の夜、投身自殺しました。身寄りもないうえにラシャメンであったため、父母の菩提所までがひきとりを拒んだのでした。幕末、日米条約締結のため伊豆下田に来航したハリス。その愛妾として仕えたお吉は晩年、悲惨な最期を遂げる。
開国の時代の流れを真っ向に、我が身を棄てて、そして儚き夢を追い続け、やがて抗い難き波に呑み込まれていった下田の女を詳細なタッチで描き出した快作。